FILE007 GOOD LIFE MAKER 8

空き家リノベーションのモデルであり実験の場

2019.01.16

鹿児島は北の端、北薩と呼ばれる人口5万人の小さな町・出水市の駅前に建つ元旅館をカリアゲして、工務店のオフィス兼ショールーム兼チャレンジキッチンとして改修・運用している事例です。

戦後最大の人口減少に伴い増え続ける空き家に不安を抱き、リノベーションによる中古住宅や空き家活用の必要を感じていました。しかし、小さな田舎町ではまだまだリノベーションの認知が進んでおらず、広めるには実際に見ることができる場所が必要だと考えました。そこで、自社オフィスの移転を機に、戦前から建つ古い元旅館をカリアゲし、再生しました。

元旅館が建つのは駅前。かつては賑わっていた駅前通り商店街は、今では空き店舗だらけになっていました。そこで、ただ建物を再生し、「古い住宅をリノベーションして住み継ぐ」ことのサンプルとするだけではなく、商店街を盛り上げることもできないかと考えました。

自社のオフィス兼リノベーションのショールームとしつつ、1階につくったキッチンを「曜日借り」できるチャレンジキッチンとして貸し出し、運営しています。初期投資なしで気軽に出店できる仕組みと場をつくることで、地域で何か新しくお店を始めたいと思っている人たちのトライを促し、お店にファンが付いたら駅前通りの空き店舗を使って出店するというサイクルへつなげる。「自分たちも何かやってみよう」そんな意識が生まれやすくなる流れを、地域につくっていく。この場所を通じて、地域の人の意識も駅前通りもリノベーションしていけたらと考えています。

建物の外装は既存の壁を再塗装し、サインは塗料で塗り分けました。1階は旅館を畳んだ後、少しの間だけ営業していた食堂のレイアウトをそのまま利用しています。STYLE HOUSEで製作したドアやサッシ、オリジナルの造作キッチンのほか、照明器具や棚受けといったパーツなど、STYLE HOUSEの空間づくりを体感していただけるショールームになっています。2階は家具のショールームで、シングルまたは二人暮らしを想定した空間になっています。

「古い建物でも再生できる」こと、「人気のないエリアでも注目されるお店はつくれる」こと、そして「古い家をリノベーションして住み継ぐ」こと。この事例を通じて、さまざまな気づきを地域にもたらすことができればと考えています。

カリアゲ鹿児島 GOOD LIFE MAKER

所在地:鹿児島県出水市昭和町47-1
種別:店舗
構造規模:木造2階建
設計:STYLE HOUSE
施工:STYLE HOUSE
借主:STYLE HOUSE(新屋建築)GOOD LIFE MAKER所属
撮影:福留 敦巳

BEFORE

AFTER

空き家について相談したい

「実家が空き家になった」「空き家を売るかどうか迷っている」など、
空き家活用にお悩みの方、お気軽にご相談ください。

関連記事