「着いた瞬間に、湯あがりみたいな気持ちになる」。そんなふうに言ってくれた人がいました。まるで昭和にタイムスリップしてきたような雰囲気が漂う、ただただぼーっとできる時間が流れる町、横須賀三浦。

中でも、僕たちカリアゲ横須賀三浦が本拠地としている三浦市三崎エリアの週末は、そんな心地よさを求める多くの観光客で埋め尽くされます。豊かな自然、マグロ・三浦野菜を始めとする豊富な地域食材、いつの間にか集まってきたカルチャー好きのクリエイター達が創り出す世界観・・・東京からの日帰り観光地の定番として人気を集めている理由はいくつもあります。

その反面、年々減少する人口、悪化する市の財政は既に歯止めがきかない状況にあり、県内の消滅可能性都市の筆頭とまで言われていて、当然、空き家も増え続けています。

定住促進、子育て支援など、行政も本腰を入れていますが、対策に特効薬はないというのが実情です。

それでも最近なんだか、この町は明るくなってきました。コロナ禍もあって、この町の魅力に気付いた人が増えたのかもしれません。この新しい流れとともに、かつて「マグロ御殿」と呼ばれていた空き家達も、再び動き始める予感がしています。